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09:00-12:00 /15:00-18:00
休診日
木曜・土曜午後・日曜・祝日

禁煙外来

Nosmoking

禁煙外来について

毎年、多くの方が健康への懸念や周囲からのアドバイスを受けて禁煙に挑戦しますが、満足のいく成果を得られる方は少ないのが現実です。
その主な理由は、「ニコチン依存症」という病気の理解不足にあります。

当院では禁煙外来を設けており、タバコに関するさまざまなご相談にお応えしています。禁煙治療は一定の要件を満たせば保険適用となりますので、一人で悩まずにお気軽にご相談ください。専門知識を持つ医師が、患者さんと共に手厚くサポートいたします。

ニコチン依存症

身体的依存

ニコチンは肺から急速に吸収され、数秒以内に脳に到達します。この物質は脳内で本来の神経伝達物質の代わりに作用し、快感や報酬感をもたらします。このプロセスを繰り返すことで、ニコチンが不足するとイライラや不安感といった禁断症状が現れるようになります。これを身体的依存と呼びます。喫煙者はタバコを吸うことで頭がすっきりし、気分が落ち着き、リラックスした感覚を得ることができますが、吸引後しばらくすると再びニコチンが不足し、禁断症状が現れ、再度タバコを求めるようになります。

心理的依存

タバコを吸ったことによる良い思い出や身についた習慣、癖などは心理的依存と呼ばれます。
「やめたいと思っているのに、つい吸ってしまう…」「習慣化しているため、なかなか変えることができない…」といった声が聞かれます。

保険適用条件

  • 「禁煙治療のための標準手順書」に記載されているニコチン依存についてのスクリーニングテスト(TDS)の結果が5点以上で、ニコチン依存症と診断
  • ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
  • 直ちに禁煙することを希望
  • 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、その禁煙治療を受けることを文書により同意

ニコチン依存度
スクリーニング検査(TDS)

「はい」を1点、「いいえ」を0点とし、合計得点を計算します。
質問に該当しない場合は、0 点と計算します。
TDS スコア(0~10 点)が5 点以上をニコチン依存症と診断します。

問1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか?
問2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか?
問3 禁煙や本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか?
問4 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか?
(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
問5 問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか?
問6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか?
問7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
問8 タバコのために自分に精神的問題(注)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
(注)禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抗うつなどの症状が出現している状態。
問9 自分はタバコに依存していると感じることがありますか?
問10 タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか?

禁煙治療について

健康保険を使った標準禁煙治療では、以下のような内容の治療を受けることができます。

  • ニコチン依存度の判定(ニコチン依存度を評価するために、問診などの手法を用います。)
  • 呼気一酸化炭素濃度測定(呼気がタバコによってどの程度汚染されているかを検査します。)
  • ニコチン依存度に合わせた処方(状況によって貼り薬や飲み薬を処方します)
  • 禁煙に対するアドバイス(禁煙を成功させるためのポイントをお伝えし、禁煙への意欲を向上させます。施設によっては、専門の看護師がカウンセリングを提供します。)

ニコチンパッチ

当院では主にニコチンパッチを用いた禁煙治療を行っています。
ニコチンパッチは、皮膚からニコチンを吸収し、禁煙時の離脱症状(イライラや集中力の低下)を緩和する貼り薬です。
循環器や呼吸器、消化器、代謝性疾患を持つ方で禁煙が必要な場合にも使用されます。1日1回、起床時から就寝時まで貼り、通常8週間(約2ヵ月)続けて使用します。